2021-01-01から1年間の記事一覧

罪について、三度(みたび)− ドストエフスキーから

・・。そして、小林秀雄がE・H・カーにならって、『手記』の陰鬱な気分と苛立たしい調子を醸しだした要因としている一八六四年冬の不幸一色の作家の生活が、おそらくそれを補完するものなのだろう。その冬、ドストエフスキーは、肺病で死にかかっていた最初…

『柄谷行人中上健次全対話』からドストエフスキーを考える

本屋で『柄谷行人中上健次全対話』という文庫本を見つけて買って帰り、後ろから前へとちらちら読んで、自分自身について分からないと思っていたことが一つ分かった!と思った。 私は子どもの頃から何故か周りから文学少女だと思われているようなところがあっ…